それは、ある日突然、本当になんの前触れもなく起きてしましました。
ジムニー(2000年式3型)で市街地を走行中、突然ホーンが「ビ~~~~(断続音ではなくて連続音)」っと勝手に鳴りっぱなしになり、止まりません。両手でハンドルを握っていましたので、ホーンボタンには一切触れていません。
一瞬何が起きたのか分からずパニックに陥りましたが、数秒後にホーンが何らかの不具合が生じたと気付きホーンボタンを連打。すると、なんとかホーンが鳴り止みました。
周りには他車や歩行者もいましたので、本当に恥ずかしかったです。そのときいた方々、ご迷惑をおかけしました。
免許を所得してから今まで、自家用車、職場での車など、多くの車に乗ってきましたが、このような現象に遭遇するのは初めてです。
一旦ホーンが止まったものの、いつまたホーンが鳴りっぱなしになるのか分からないので、近くにあった洗車場の駐車場に車を停めて、点検してみる事にしました。
エンジンを切り、ボンネットを開けようとしたその時、ドアを閉める際の振動で?またもや勝手にホーンが鳴りっぱなしになってしまいました。完全に何かがおかしいようです。
しかも今度はホーンボタンを連打しても、ホーンが一度は止まるものの、また鳴りっぱなしに、、、
流石にこれはダメだと思い、急いでボンネットを開けてホーンの配線カプラーを引き抜き、ホーンを強制停止して対処しました。ひとまずこれで鳴りっぱなしにはならないので一安心です。
年式:2000年(購入2021.2.13)
型式:JB23W(3型)
エンジン型式:K6A
トランスミッション:4速AT
駆動方式:パートタイム4WD
グレード:ワイルドウインド(ジムニー30周年記念車)
カラーコード:Z2U(キャッツアイブルーメタリック)
バンパーカラーコード:Z2S(シルキーシルバーメタリック)
ホーンが勝手に鳴りっぱなしになる原因は?
帰宅後、JB23ジムニーのホーンが勝手に鳴りっぱなしになる原因をネットで探してみると、この型式のジムニーや同年代のスズキ車(ステアリング形状が同じもの)の場合、ホーンボタンスイッチの接触不良(ショート)であることが殆どであるという事が分かりました。
経年劣化によりホーンボタンスイッチの電源側がアースに接触してしまい、突然ホーンが鳴りっぱなしになってしまうらしいのです。
調べていて分かった事ですが、この形状のステアリングのホーンスイッチの一部はペラペラのフィルム状の物が採用されているとのこと。
炎天下時などはステアリングはかなり熱くなりますから、その熱の影響で長い年月をかけてスイッチを劣化させているのかもしれません。
2000年前後のスズキ車、Kei、ワゴンR、スイフト、アルトなど
ホーンスイッチ単体の購入は不可
ホーンスイッチのショートが原因ならば、スイッチ部分のみを交換すれば良いですよね。
しかし厄介な事に、この形状のステアリングの場合、エアバッグユニットとホーンスイッチが一体型となっており、ホーンスイッチ単体での部品販売はされていませんし、品番もありません。
つまり、ホーンスイッチを新品に交換したい場合、エアバッグユニットアッセンブリーでの交換が必要になってしまうという事です。エアバッグユニットアッセンブリーの新品価格は60000円~70000円位するそうです。流石に高すぎですね。
新品があまりにも高いのでヤフオクなどで中古を購入して取り付けるのも一つの手ですが、同年代の中古品ですから、いつまた同じような症状が起こるか分からないのでギャンブル性が高いです。
そうなると、どのように対処するか?
以下のいずれかになると思います。
- 社外ステアリングに交換する
- ホーンボタンを別な場所に設置する
最初は①のプランも考えましたが、欲しいステアリングがあまりに高価なため、低予算で修理が可能な②のプランを選ぶことにしました。
因みに欲しかったステアリングはナルディクラシックのウッドです。程度の良い物は中古でも3万円以上します。
②のプランでしたら、市販の適当なプッシュスイッチを取付けるだけですので予算は数百円で済みます。
原因箇所の特定
ホーンスイッチを移設する事にしましたが、その前に原因箇所をしっかりと特定しておきます。
バッテリーターミナルのアースを取り外します。
ステアリング両側にある10mmのボルトを取り外します。
エアバッグユニットが取り外せます。
エアバッグユニットを裏返すとこのようになっていて、ホーンの電源線は矢印のところです。
ホーン電源コネクターのツメ部分に精密ドライバーを差し込み、ロックを解除してコネクターを引き抜きます。
一旦バッテリーアース、ホーンコネクターを元に戻します。
ホーンスイッチが壊れてショートしているならば、ホーンコネクターを再接続したときに、ホーンボタンを押していなくてもホーンが鳴るはずです。
コネクターを軽く差し込んで導通させてみると、ホーンが鳴りました。コネクターを抜くと止まります。やはりホーンスイッチが故障しているようです。
ホーンリレーが入りっぱなしになってしまう事で、ホーンが鳴りっぱなしになってしまう事もあるようですが、その場合、ホーンボタンを一度押した後に鳴り止まなくなるはずです。
今回のように、ホーンボタンに触れてもいないの突然ホーンがなる場合、ホーンスイッチの故障の可能性が非常に高いとおもいます。
ホーンスイッチ故障中はバッテリー上がりに注意!
ホーンスイッチが故障してホーンが鳴りっぱなしになった際、ホーンが鳴らないように応急的にホーンのコネクターを抜くのが一般的だと思いますが、その際注意しなければいけないことがあります。
実はこの時、ホーンは鳴り止みますが、リレーは動作している状態のままのため、暗電流(微電流)が流れていて、少しづつバッテリーが消耗しています。
数日程度なら問題ないかもしれませんが、長い期間そのままにしているとバッテリー上がりの原因となる場合がありますので、早めに修理した方がよいでしょう。
すぐに修理できないのであれば、ホーンスイッチのコネクターを抜いておくか、ホーンリレーを外しておくなどして、暗電流が発生しないような処置をしておきましょう。
この型式のジムニーのホーンリレーの場所は、アクセルペダル上辺りにあるヒューズボックスの奥の方です。太いハーネスの束にビニールテープで巻き付けられているので分かると思います。
修理するまで車を使わないのであればバッテリーアースを外しても良いですね。
ホーンスイッチの移設
新設するホーンスイッチを用意
新設するホーンスイッチを用意します。今回はホームセンターで購入したエーモンのプッシュスイッチ(品番3211)とスイッチパネル(品番3232)を使用することにしました。
プッシュスイッチをスイッチパネルに取付け、家にあった配線とギボシ、エレクトロタップを接続します。
ホーン電源線の確認
ステアリングコラム下のビス2本を取り外して、カバーを取り外します。
カバーは上から被さるように付いていますので取り外す際は、カバーを上方向に引き抜く感じで取り外します。
ホーンの電源線は矢印の青い配線です。プッシュスイッチのエレクトロタップはこの線へ接続する事になります。
ステアリングのホーンスイッチは壊れているので、もう使用しません。電源コネクターを抜いてビニールテープで固定しておきました。
プッシュスイッチの設置
新設するスイッチはリヤワイパースイッチの下に設置する事にしました。スイッチブランクの端を削り配線を通せるように加工します。
スイッチの配線をインパネ下まで通しておきます。
スイッチをビスでしっかりと固定します。
エレクトロタップをホーンの電源線へ接続します。
アース線を車両の適当なところに接続。
外したパーツを元通りにして、バッテリーアースを接続します。
いい感じにホーンスイッチの移設が出来ました!動作も正常です!
運転姿勢からも押しやすい位置ですね。当初すぐ下にあるスイッチブランク箇所にプッシュスイッチを埋め込む事も考えていましたが、手が届き難くそうなので止めました。結果的に埋め込まなくて正解でした!
ホーンマークシールの貼り付け
ホーンスイッチまたはその近くにホーンマークシールを貼ります。ホーンマークシールを貼り付けていないと車検NGとなりますので、必ず貼り付けておきましょう。
ホーンマークシールは自作しても良いですし、ネットショップでも販売されているものでもよいでしょう。
本当かどうか分かりませんが、正露丸のラッパのマークを貼り付けている人もいるとかいないとか(笑)
ホーンスイッチ移設後の様子
ホーンスイッチを移設してから、1週間ほど経過しましたが、ホーンが突然鳴りだすといった事は一切なくなりました。
これからは安心してクルマを運転する事が出来ますね!
2000年前後のスズキ車にお乗りの方でホーンが突然鳴りっぱなしになった事がある方、今回の記事が少しでも参考になればと思います。
コメント
コメント一覧 (2件)
全く同じ症状で困ってましたが、こちらを参考にスイッチ移設して無事に車検通せました。
ありがとうございました。
JBニイサンさん
記事が参考になったようで幸いです!ホーンが突然なると焦りますよね!