数か月前から信号待ちのアイドリング時に運転席側のサイドミラーに振動が発生していて、ちょっとだけ見にくい感じになっていました。
そのときは手で触ってみても、ミラーは固定されているし大きな問題もなさそうでした。
古いクルマ(2000年式の3型)なのでミラーの振動位するよね~なんて思ってそのままにしていました。
しかし、先日突然振動が酷くなって、挙句の果てにクルクルと動き出し、サイドミラー全体が固定できない状態になってしまいました。
幸いサイドミラーが壊れたのは自宅近くでしたので難なく帰宅。
スルスルに動くサイドミラーをいじってみたところ、スコンと抜けてきました(笑)
ミラーを振ってみると中からカラカラ音がして、何か部品が外れたような音がします。これは嫌な予感しかしません。
サイドミラーの分解
原因を探るためサイドミラーの付け根とサイドミラー本体を分解していきます。
付け根の取り外し
サイドミラー付け根の内張を剥がします。
クリップと爪の位置か関係は以下画像の通りです。
3本のビスを取り外します。
サイドミラーの付け根が取り外せました。
付け根底部のビス2本を取り外す。
サイドミラー本体を取付けるための支柱を取り外す事が出来ました。支柱の上部にはすり減った痕跡が、、、、これは怪しい。
サイドミラー本体の分解
作業日は外気温5℃程度、何らかの爪が欠ける心配があるのでサイドミラー本体をファンヒーターで十分に温めた後、リムバーを使用してミラーをこじり、取り外します。
ミラーを外してみると内部にはスプリングと、その止め金具らしきものが入っていました。ミラーを振ったときのカラカラ音はどうやらこの部品だったようです。
4本のビスを取り外し、ミラーカバーを取り外します。これにてサイドミラー本体の分解完了。
サイドミラーがグラグラになった原因
サイドミラーがグラグラになってしまった原因は、サイドミラーを固定している支柱からバネとそれを圧入している留め金が外れてしまったからでした。
長年の車の振動、手動によるミラー格納により支柱先端がやせ細り、抜けたのでしょう。
支柱を観察してみると留め金がズリズリと動き、先端がやせ細っているのが良く分かります。ちなみにこの支柱は一見すると鉄製に見えますが、どうやらアルミ製です。アルミは鉄に比べて脆いので簡単にすり減る訳です。
支柱を下側から見た画像。引っかかり部分がすっかりすり減っていて溝になっています。
本来こちらの留め金が支柱の引っ掛かり部分まで圧入されているのが正常な状態となります。太いスプリングを押し付けながら圧入されているんですね。圧入はさすがに指の力では無理ですので、道具で圧入するしかないですね。
サイドミラー付け根の修理
なにはともあれ、留め金をもう一度圧入しなくては始まりません。留め金のところに17mmのラチェットコマを被せます。
ギヤプーラーを使用して留め金を引っ掛かり部分まで押し込みます。ギヤプーラーが無い場合、適当なクランプでも代用できると思います。
留め金は圧入できたものの、一部は引っ掛かり部分にかからない状態で圧入されてしましました。このままではおそらくまた留め金が外れ、サイドミラーがグラグラになってしまいそうです。
留め金が抜けてこないようにする
どうにか留め金が抜けてこないようにする方法は無いか考えていたところ、支柱中央部分にねじ山を設けてボルト止めする方法を思いつきました!
支柱の空洞部分にM8×1.25のタップをたててみると、ジャストフィット!
材質がアルミなので容易にネジ山を作ることができました!
近所のホームセンターでバネ座金とワッシャーを調達。M8のボルトは工具箱に転がっていたものを使用します。
念のためボルトに緩み止め剤を塗布しておきます。
バネ座金をスペーサー代わりに3枚使用し、ボルトとワッシャーで固定!これでそうそう簡単には留め具が外れる事は無さそうです。バネ座金の代わりにM14の金属製ドレンパッキンを乗せてもOKですね!
これでサイドミラーの取り付け不良(ガタガタ振動)は解消されます!あとは分解の逆手順で組み込んでいきましょう。
因みに今回は電動ミラー格納が無い車種限定の修理方法となります。電動ミラー格納付き車の場合、ミラーの支柱空洞部分に配線が通っていますので、今回の修理方法は使えないですね。
支柱部分に小さな穴を開けて割りピンを入れるなどで対応したりするしかなさそうです。
ミラーの取付け方法
修理したサイドミラーは基本的に分解の逆手順で組み込んでいけばよいのですが、ミラーの取り付けだけは注意が必要です。
ミラー裏部分にクリーム色のパーツが付いた状態では、ミラーをカバーにはめ込むことが困難となりますので、一旦クリーム色のパーツを取り外し、サイドミラー本体側に付け替える必要があります。
こちらのパーツは繊細な爪が8個付いていますので、ストーブやヒートガンで十分温めた後、マイナスドライバー等を使用して慎重に取り外します。
なんとかツメを欠くことなく取り外す事に成功!
お次はミラーを取付ける側を分解をします。真ん中のビス1本を取り外し、白い部品を取り外します。
先程取り外したクリーム色の部品を白い部品にはめ込んだ後、組み込みます。
これでミラーを取付ける台座がサイドミラー本体側に取付けられました。
カバーに台座を取付けたら、ミラー裏の隙間からミラー取付位置を確認する。
ミラー中央部分を押し込みパチンとミラーがハマるまで押し込みます。これでミラーの取り付けは完了となります。
サイドミラー修理後の様子
サイドミラーを元に戻したあと、アイドリング時の振動をチェックしたところ振動は皆無でした!手動による格納もスムーズです。修理はうまっくいったようです。
同年代のJB23ジムニーをお乗りの方で今回の記事のようなサイドミラーの不具合が発生した方は参考になれば幸いです。
電動サイドミラー格納無しでしたら数百円で修理可能ですよ!
ヤフオクなどの中古ミラーは安くても数千円しますし、同色のミラーを探すのは結構大変みたいです。
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