JB23ジムニーをメンテナンス、又はカスタムする上で、代表的な場所の各部規定締付けトルクをまとめてみました。
型式により異なる部分もあるかと思いますが、DIYでメンテナンスやカスタムをする際に参考になれば幸いです。
※参考資料:GF-JB23W(1型)サービスマニュアル(42-81AH0)
※↓画像、私が所有しているジムニーは2000年式の3型です。

ボルトナット標準締付けトルク
各部ボルト、ナットは、それぞれ該当する項目で規定されているトルクで締付けます。(許容範囲±10%)
トルクが規定されていない場合、下記表の締付けトルクを参照します。締付けトルクは4Tボルトと7Tボルトで異なります。
フランジ付きボルト、ナットの場合は下記表のトルクより10%高いトルクで締付けます。
ネジ径(mm) | 4Tボルト締め付けトルク | 7Tボルト締め付けトルク |
---|---|---|
4 | 1.5N・m{15kgf・cm} | 2.3N・m{23kgf・cm} |
5 | 3.0N・m{31kgf・cm} | 4.5N・m{46kgf・cm} |
6 | 5.5N・m{56kgf・cm} | 10N・m{100kgf・cm} |
8 | 13N・m{130kgf・cm} | 23N・m{230kgf・cm} |
10 | 29N・m{300kgf・cm} | 50N・m{510kgf・cm} |
12 | 45N・m{460kgf・cm} | 85N・m{870kgf・cm} |
14 | 65N・m{660kgf・cm} | 140N・m{1400kgf・cm} |
16 | 110N・m{1100kgf・cm} | 210N・m{2100kgf・cm} |
18 | 160N・m{1600kgf・cm} | 240N・m{2400kgf・cm} |
一般に使用されているメートルネジの強度分類には4Tと7Tがあり、ボルトの頭に浮彫りされた線の数や、数字で識別できます。
因みに「T」とは「Tensile strength」の略で、それぞれ40kgf/mm² 及び70kgf/mm² の応力に耐える事を示しています。
エンジン系
エンジンオイルパンドレンボルト
オイルドレンボルト締付トルク:44N・m{449kgf・cm}

オイルフィルター
オイルフィルター締付トルク:14N・m{140kgf・cm}
※トルクレンチを使用しない場合、Oリング接触後3/4回転(270°)

スパークプラグ(点火プラグ)
スパークプラグ締付トルク:20N・m{200kgf・cm}
※角度締め:新品ガスケットの場合約1/2回転(180°)、ガスケット再使用時1/12回転(30°)

アイドラプーリー取付ボルト
アイドラープーリーボルト締付トルク:50N・m{510kgf・cm}

エアコンコンプレッサー取付ボルト
A/Cコンプレッサーアジャストボルト締付トルク:23N・m{230kgf・cm}

A/Cコンプレッサーピボットボルト締付トルク:23N・m{230kgf・cm}

駆動系
MTマニュアルトランスミッション レベルプラグ・ドレンプラグ
レベルプラグ締付トルク:23N・m{230kgf・cm}
ドレンプラグ締付トルク:23N・m{230kgf・cm}

ATオートマティックトランスミッションドレンプラグ
ATオイルパンドレンプラグ締付トルク:22N・m{225kgf・cm}

トランスファ レベルプラグ・ドレンプラグ
トランスファレベルプラグ締付トルク:23N・m{230kgf・cm}
トランスファドレンプラグ締付トルク:23N・m{230kgf・cm}

フロントデフ レベルプラグ・ドレンプラグ
フロントデフレベルプラグ締付トルク:50N・m{510kgf・cm}
フロントデフドレンプラグ締付トルク:27N・m{280kgf・cm}

リヤデフ レベルプラグ・ドレンプラグ
リヤデフレベルプラグ締付トルク:50N・m{510kgf・cm}
リヤデフドレンプラグ締付トルク:27N・m{280kgf・cm}

足回り系
ホイールナット
ホイールナット締付トルク:95N・m{970kgf・cm}

キャリパ取付ボルト・キャリパピンボルト
キャリパキャリア取付ボルト83N・m{850kgf・cm}

キャリパピンボルト22N・m{220kgf・cm}

フロントスタビライザー取付ボルト
フロントスタビライザーバー取付ナット締付トルク:20N・m{200kgf・cm}

フロントスタビライザーリンク取付ナット
スタビライザーリンク上部ナット締付トルク:50N・m{510kgf・cm}
スタビライザーリンク下部ナット締付トルク:29N・m{300kgf・cm}

ステアリングドラッグロッド・タイロッド
ロックナット締付トルク:65N・m{660kgf・cm}
ロッドエンド取付ナット締付トルク:40N・m{410kgf・cm}
※ドラッグロッド、タイロッド共に同締付トルク

フロントラテラルロッド取付ボルト
フロントラテラルロッド取付ボルト締付トルク:90N・m{920kgf・cm}
※左右共に同締付トルク

フロントハブセンターナット
フロントハブベアリングロックナット締付トルク:220N・m。かなりの高トルクですので、相応のトルクレンチが必要となります。脱着には特殊工具のリングナットレンチ(4ピンタイプ)も必要となります。

キングピン取付けボルト
キングピン取付ボルトの締付トルク:25N・m
※締付けトルクは上側、下側共通です。

ナックルシール取付ボルト
ナックルシールカバー取付ボルト締付トルク:10N・m(全箇所同じです)

エアロッキンハブ取付けボルト
エアロッキンハブ取付けボルトの締付トルク:締付トルク:48N・m(全箇所)

リヤラテラルロッド取付ボルト
リヤラテラルロッド取付ボルト締付トルク:90N・m{920kgf・cm}
※左右共に同締付トルク

フロントショックアブソーバー取付ナット・ボルト
フロントショック上部ナット締付トルク:29N・m{300kgf・cm}
フロントショック下部ボルト締付トルク:85N・m{870kgf・cm}

リヤショックアブソーバー取付ボルト
リヤショック取付ボルト締付トルク:85N・m{870kgf・cm}
※上下共に同締付トルク

コメント
コメント一覧 (2件)
こんにちは。初めて訪問しました。
JB23の各締め付けトルクは参考になりましたが、キャリパピンボルト83N・m{850kgf・cm}は間違いではと思うのですが。この締め付けトルクではボルトが切れてしまいませんか?
こんにちは。
調べてみたところ、サービスマニュアルの記載が誤っていたことが分かりました。
正しくは22N・m{220kgf・cm}のようですm(__)m
記事内の数値も訂正しておきました。コメント頂きありがとうございました。